“介護のオアシス”お泊まりディサービス

お泊まりディサービス利用のイメージ

島根県では、2030年には、高齢者単身世帯および高齢者夫婦世帯が全世帯の30%を超えることが予測されています

このように家庭内の介護の担い手が急速に減少していく将来にあっては、共倒れが懸念される“老々介護”や、孤立感を深める独居高齢者など、いまでも切実な事例は、さらに深刻さを帯びていくに違いありません。
 私たちは、こうした時代の流れを先取りしながら、少しでも問題の解決に役立つような取り組みを続けてきましたが、今回提案する《お泊まりディサービス》もそのひとつです。

いつでも簡単に利用できる宿泊型介護サービスが身近にあれば、在宅の介護生活のスタイルは大きく拡がります

毎日の介護が大きな負担となっている家族にとって、数日間の息抜き(レスパイト)ができれば疲労をいやし、気力を回復することができます。
このため、宿泊型介護サービスに対する需要は年々増え続けていますが、その一方で、高い稼働率を誇っていた≪ショートスティ≫に、ここのところ陰りが見えてきました。
替わって勢いづいているのは、小規模多機能型居宅介護の宿泊サービスであり、《お泊まりディサービス》です。
なじみのないショートスティには抵抗感を感じるお年寄りも、気の合ったスタッフや仲間に囲まれた“お泊まり”であれば、日頃のサービスの延長として気安く利用できるからです。

ディサービスの現状打開が求められています

事業所の林立、利用者のライフスタイルの変化、介護ニーズの多様化などの要因がからまりあって、多くのディサービスセンターが利用率の低下に頭を痛めています。
その上に、国や自治体は、増えすぎた小規模ディサービスや介護予防ディサービスの規制を進めようとしています。
私たちは、ずいぶん以前から“曲がり角”を迎えたディサービスの刷新を強く訴えてきましたが、“お泊まりディサービス”は
現状打開の有力な方策のひとつです。

≪お泊まりディサービス≫の運営基準について、よく質問が寄せられます

《お泊まりディサービス》の“お泊まり”の部分は、介護保険外の任意のサービスであるため、運営方法はながらく事業所の裁量にゆだねられてきました。
しかし、防災面の不安や利用の長期化などの問題点も目立ってきたため、厚労省も重い腰をあげ、平成27年4月、「宿泊付きディサービス」の運営や設備の指針を提示しました。※
これは、《お泊まりディサービス》が切実に求められている現実を、国が追認したということであり、ガイドラインに沿って良質のサービスが提供されるようになれば、利用者の信頼も高まり、今後の普及にも弾みがつくと思われます。
※厚生労働省老健局「指定通所介護事業所等の設備を利用し夜間及び深夜に指定通所介護等のサービスを提供する場合の事業の人員、設備及び運営に関する指針について」(平成27年4月30日発出)

≪お泊まりディサービス≫の採算性についても、よく質問が寄せられます

国の指針によれば、《お泊まりディサービス》の利用定員は、通所介護の利用定員の1/2以下かつ9人以下とされています。
同時に常時1人以上の介護スタッフの配置が求められていますから、ここだけを取れば、相当の宿泊料を設定せねば採算があいません。
しかし、高額の宿泊料は、幅広い利用を妨げることになります。

ここで、通常の事業収入を、宿泊料+“お泊まり”の前後2日の通所介護報酬と考えれば、トータルの収益は決して悪くはありません。
ちなみに、本会が開設をサポートした事業所の宿泊料(食事代を除く)は、1回あたり2,000円~2,200円としていますが、定期的な利用や長期の利用が伸びており、いずれも好調な業績をあげています。
なお、[通所介護+宿泊所]に[小規模有料老人ホーム]を加えれば、ディサービスの利用率が高まるだけでなく、夜勤職員の兼務も可能となり、効率の高い経営ができるようになります。

しかし、《お泊まりディサービス》の本当の経営的メリットは、地域内の一般的ディサービスからの鞍替えによる利用者の増加です。
いつでも気軽に泊まれる便利さがあってのことですが、もともと《お泊まりディサービス》は、ありきたりのサービスを脱し、利用者と家族の現実を支えようとする思いから生まれたものであり、その姿勢が好感を呼んでいるようです。

複合型高齢者ホームは、 多様な介護ニーズにあわせて、いつでも気軽に利用できる “介護のコンビニ”をめざします。

低料金の有料老人ホームを核として、外部の方も利用できるホームヘルプサービスやディサービス、お泊まりサービスを併設したものが≪複合型高齢者ホーム≫です。
有料老人ホームは、期間限定の利用もできるようにしています。
複合型高齢者ホームの最大のポイントは、多くの方に気軽にご利用いただくために、利用料を極力引き下げるようにしていることです。ちなみに、本会の会員事業所では、住宅型有料老人ホームの入居者負担(室料・管理費・共益費・食費)は月額90,000~100,000円、宿泊所の利用者負担は1泊3食付きで3,000円程度を目安としています。
それでも有料老人ホームの入居者の固定した利用が見込めるため、安定した経営が可能です。