在住ブラジル人をめぐる最新の動き

  • 懸念されていた出雲村田製作所の生産調整も、新工場の完成やイワミ村田製作所の統合などの新たな動きとともに、ここへ来て底を打った感がある。
    これで出雲市の在住ブラジル人の流出にも歯止めがかかる見込みだが、今回の事態は、改めて“ムラタ頼み”のかれらの生計の不安定さを浮き彫りにした。家族での定住をかなえるために、景気に左右されない生活の土台を築くことの大切さを、このたびはかれらも痛切に思い知ったはずだ。
  • いったんは持ち直したとは言え、この後も生産調整の局面が訪れないという保障はない。私たちが、夫婦共稼ぎの生活パターンを奨めるのは、そうした際の減収に備えた“保険”としての意味あいがある。
    こうした事情を踏まえて、ようやく出雲市の方でも、ブラジル人の多様な就労の場の開拓(「日系ブラジル人就労支援対策」) に動き出すようだ。
  • それは喜ばしいことだが、ただし、日本語能力が不十分なブラジル人の場合、単純労働の職場はともかく、対人的なサービスの職場であれば、適応していくには通常数カ月の期間が必要であることを、私たちは経験を通して知っている。
    その間に周囲との良好な人間関係を築くことができないまま、ストレスを募らせ離職するというケースも少なくない。
    せっかく就労したかれらを失望させることのないよう、入職時のきめ細かなサポートが求められるということは、声を大にし て言っておきたい。